How My Heart Sings

ななほし、やほし、こころほし。

鍵盤楽器

四分音ピアノの音は、心臓にダメージが大きい場合があります。ヴィシネグラツキー「24の前奏曲」

四分音ピアノという楽器について、耳にしたことがありますか?…では、十二平均律ではなく、二十四平均律という言葉については? …今聴いているのは、ロシア帝国の末期に勃興した芸術運動である「ロシア未来派」の作曲家イワン・ヴィシネグラツキー、Ivan Wys…

ラフマニノフは微妙な位置にいる作曲家

今日はロシアの大ピアニストにして大作曲家Sergei Rachmaninov、セルゲイ・ラフマニノフ(1873〜1943)のお話しです。…大作曲家というのはちょっと違うかな…まず第一にピアニストですよね。2メートルを越す巨躯と、12度を掴める巨大な手。手が小さかったこ…

マーガレット・レン・タンが弾く、ジョン・ケージ「孤島の娘たち」

今聴いているのは、 "Daughters of the Lonsome Isle" っていうアルバムです。ジョン・ケージ(1912〜1992)の、プリペアード・ピアノ、トイ・ピアノ、ピアノのための作品を収録したもの。奏者は Margaret Leng Tan (マーガレット・レン・タン)。シンガポ…

フェデリコ・モンポウは癒しの音楽ではないと思うな

フェデリコ・モンポウ(1893〜1987)はスペイン、カタルーニャ州のバルセロナ出身の作曲家で、ピアノ曲や歌曲が有名。日本モンポウ協会 Amics del Frederic Mompou del Japó / Frederic Mompou Association of Japanを参照すると、スペイン語で Federico Mom…

マリア・ジョアン・ピレシュのモーツァルト「ピアノ・ソナタ全集」

Maria João Pires、マリア・ジョアン・ピレシュ(1944〜)はポルトガル出身のピアニスト。以前は「マリア・ジョアオ・ピリス」って表記だったけど、最近は「マリア・ジョアン・ピレシュ」になってきているそうです。 これはピレシュの演奏するモーツァルトの…

アリシア・デ・ラローチャのモーツァルト「ピアノ・ソナタ全集」

Alicia de Larrocha、アリシア・デ・ラローチャ(1923〜2009)はスペイン出身の大ピアニスト。手は小さいが大ピアニスト。Wikipediaには八度しか届かなかったと書いてある。アリシア・デ・ラローチャ - Wikipedia えっ、八度ってオクターブってこと?自分は…

遠藤郁子のショパン演奏はダントツなのになぁ

日本におけるショパンの第一人者と言って差し支え無いだろう、遠藤郁子(1944〜)によるショパンのアルバム。遠藤郁子は東京生れだが生後すぐ北海道に移住し、中学校まで北海道で育った。このアイヌ風衣装のコスプレはそのせいか…

ハイドンのピアノソナタ。アンドラーシュ・シフとグレン・グールド

グレン・グールドのハイドン グレン・グールドによる演奏。発売当時、音楽雑誌では「グールドは他の奏者が知らない、高みへ通じる道を知っている」とか何とか、めちゃくちゃ褒めちぎられてた記憶がある。これより後にハイドンのピアノソナタを録音したアンド…

高橋アキのシューベルトのこと、弾いているベーゼンドルファーのこと

現代音楽専門の高橋アキさんがシューベルトの後期ソナタ?ということで一部で話題になった、はず。自分はダッシュで買いに行きました。一枚目は2007年、それ以降2009年、2012年、2014年、2016年という感じで発売されている。三枚目は、もう出ないと思ってた。

エフゲニー・キーシンのショパンは重い子

今日紹介するアルバムは、ロシアを代表するピアニスト、エフゲニー・キーシン(1971〜)がRCAレーベルに録音したショパンの集成、五枚組みです。で、今回のタイトルなんですけど…このアルバム、五枚組みという量以上に、内容が重い…

第20回浜松国際ピアノアカデミー、オープニングコンサートに行ってきました。

浜松国際ピアノアカデミーは中村紘子が音楽監督で、若きピアニストの登竜門として今年で20回を迎えた。パンフレットを見ると「ピアニストのための筋肉トレーニング講座」とかあって、これは受講してみたいかも。 オープニングコンサートの会場は浜松市中区、…

いまさらだけど「四月は君の嘘」のことを少し話そう

新川直司の少年まんが「四月は君の嘘」は全11巻。ピアニストで主人公の「有馬 公生」と、ヴァイオリニストでもう一人の主人公の「宮園 かをり」の物語です。2014年にはアニメ化されて、作中で演奏される曲を収録したアルバムなんかも出ました。 有馬公生く…

ドメニコ・スカルラッティへの再入門

今週、ドメニコ・スカルラッティの曲集を一枚買った。自分はドメニコ・スカルラッティに対して、実はあんまり良い印象を持っていなんだけど…このアルバムでチェンバロを弾いているのはピエール・アンタイ、Pierre Hantaï 。 Scarlatti: 22 Sonates Pour Clav…

フランシスコ・ミニョーネ、ブラジル風ワルツ

Francisco Mignone、フランシスコ・ミニョーネ(1897〜1986)はイタリア系移民の子で、ブラジルの作曲家。ヴィラ=ロボスよりちょうど10才年下、ガーシュインより1才年上。地元サンパウロ音楽院を経て、イタリアへ留学しミラノ音楽院卒。大変な多作家でオペ…

ファーディ・グローフェ氏にあやかりたい

ジャケ買い。いかにも「狂騒の20年代」っぽい写真だと思う。真ん中の男性はグローフェ氏かも。違うかも。 Ferde Grofe His 1924-1927 Ampico Recordings アーティスト: ファーディ・グローフェ 出版社/メーカー: Pierian Recording Society 発売日: 2010/08/…

ファリャ、チェンバロ協奏曲と「ペドロ親方の人形芝居」

チェンバロ協奏曲 ファリャのチェンバロ協奏曲は、通常のファリャに対するイメージを打ち破るような曲です。実際このアルバムだと、ヴィクトリア・ロス・アンヘレスがオーケストラ伴奏で歌う野性的な”Seven Spanish Popular Songs”の後にこの曲が入っている…

パーセル最後の曲集

パーセル 最後の曲集(紙ジャケット仕様)アーティスト:高橋悠治,フィッツギボン(キャスリン)日本コロムビアAmazon 1974年の録音。激しく70年代臭のするいや強く70年代の香りのするもの。俗っぽさの抜け落ちた冨田勲というか。その昔、小学生だったか中学生だ…