ガーシュインはジャズとクラシックを融合うんぬんかんぬん
前のエントリでジェリー・ロール・モートン(1890〜1941)について書いた。この人の録音は普通にというか素直に「ジャズ」として耳に入ってきたので、さて今度はジョージ・ガーシュイン(1898〜1937)について書いてみようかな…ラプソディ・イン・ブルーはたくさん持っているし。とか思って聴いてみたら、ガーシュインの場合はそれほどストンと落ちてこない。
どうして気になるんだろう、この曲がピアノ協奏曲のかたちをしているから?じゃあソロパートだけに絞って考えて…
- アーティスト: フィードラー(アーサー),ガーシュウィン,ボストン・ポップス・オーケストラ,ワイルド(アール),カルディルロ(パスクワーレ)
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ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー,グローフェ:グランド・キャニオン
- アーティスト: フィラデルフィア管弦楽団,ガーシュウィン,オーマンディ(ユージン),アントルモン(フィリップ)
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ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー、パリのアメリカ人、ピアノ協奏曲
- アーティスト: プレヴィン(アンドレ),ガーシュウィン,ロンドン交響楽団,ペイエ(ジェルヴァーズ・ド),スネル(ハワード)
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あれ?アール・ワイルドもフィリップ・アントルモンも、元はジャズピアニストであるアンドレ・プレヴィンさえも、割と自由に弾いているというか弾き崩している感じがする箇所もあるけれど別にアドリブしてる訳じゃ無くない?というか、プレヴィンの演奏、借りてきた猫みたいに大人しいぞ。
良く考えたらこの曲のソロパートって、全部譜面に書いてあるんじゃないのか?奏者によって微妙に違っている箇所があっても…自分が持っている録音を見てみると、この曲のソリストに、ジャズの奏者が入るよりクラシックの奏者が入るほうが多い訳だし、アドリブなんてできないんじゃないのか?これってジャズのアドリブとかいう次元じゃなくて、ちょっとだけ自由に弾いてみました、という程度のものなんじゃないか?別にアドリブ云々が無くともジャズっぽく聴こえるように、風味付けはあらかじめされている。
これはレナード・バーンスタイン弾き振り。…これは弾き崩しているというレベルではなく、明白にアドリブを大量に入れている。そしてサマになっている。かっこいい。さすがだ。惚れる。でも、最初にこれを聴いて、後で別の演奏を聴いてしまったら…
あ、良く考えたらジェリー・ロール・モートンの録音だってアドリブやってたとは限らないのか。譜面に全部書かれているものを演奏していた可能性も…あ、でもマイルス・デイビスもアドリブ一切無しのアルバムがあったっけ。ジャズとは何ぞや。
ということでオチはありません。