ジェリー・ロール・モートンのストンプ、アーリー・ジャズ
少し前に、ジェリー・ロール・モートン(1890〜1941)の自作自演アルバムというのを買った。アルバムの表記を信用するなら、1923年から1926年の間に録音されたもののようです。
ジェリー・ロール・モートンは、「おれがジャズの創始者だ!!」って言って自慢していたそうな。で、実際に彼の演奏を聴いてみると、ラグタイムが流行っていた頃からほんの十年ほどした経っていないけれど、なるほどジャズっぽく聴こえるな。ラグタイムっぽく聴こえる曲もあるけど。どうして、そのように聴こえるんだろう?
おさらい、ラグタイムとは
典型的なラグタイムの曲を聴くと、左手が大変安定したリズムを刻んでいるのが分る。ラグタイムの由来のひとつに「マーチ」があると言われているくらいで、曲を聴きながら歩ける感じのリズム。即興的というより、楽譜に全て書かれているもの。
スコット・ジョプリンの曲には「マーチ」と付けられた曲も有って、聴いてみると「ラグタイム」とは微妙に異なる印象を受けた。前進するイメージ、より前向きなイメージ。
スコット・ジョプリンの映画のワンシーンがYoutubeにあった。内容は二台のアップライトピアノを向い合せにしてラグタイムを弾かせ、対決させるというもの。判定役の人にピアノの上にグラスを伏せて置かれほうが負け。
それを観ると、なるほど左手が大変安定したリズムを刻んで…全然そんなんじゃ無いやん。即興的というより、楽譜に全て書かれているもの…凄い即興してるやん。あーでも、左手の刻むリズムは、正味そんな複雑なわけではないかも。ジェリー・ロール・モートンの「ストンプ」とは違う感じ。…ところでこのシーン、スコット・ジョプリン役っぽい人が相手に「メイプルリーフ・ラグ」を弾かれて負けちゃってるんですけど、それは良いのか。面白かったけど。ラグタイムのおさらいにならなかった。かえって混乱した。
ストンプとは
ジェリー・ロール・モートンの曲には良く「ストンプ(stomp)」というのが付いています。これはリズムの問題らしいです。…確かに、彼の曲を聴くと、安定したバスの歩みは無く、その代わりに複雑な足を踏みならすようなリズムが。
Youtubeで面白いものを見付けた。これは多分、スコット・ジョプリンの ”Maple Leaf Rag” の歩くようなリズムを、不規則なストンプのリズムに置き換えたものみたい。ジャズに聴こえるな。
Jelly Roll Morton - Maple Leaf Stomp
それにしても、「ストンプ」で検索しても映画「ストンプ・ザ・ヤード」しか結果に出てこないな。この映画に出てくる「ストンプ」は黒人の間で受け継がれてきた伝統的なダンスだとか何とか、って出てくるから、根っこは同じものを指しているようなんだけど。あ、「ストンプ・ザ・ヤード」の動画はたいへんかっこよかったです。
ジャズとは
…だんだんと沼に嵌っていっているような気がする。先が見えない。ジャズって何だ。というところでブン投げて終り。まだ理解が足りないし、情報も足りないな。
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