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How My Heart Sings

ななほし、やほし、こころほし。

ホアキン・トゥーリナ、ほんのちょっと押しが足りないヤツ

音楽 南欧の音楽

今日はスペインの作曲家、Joaquín Turina、ホアキン・トゥーリナ(1882〜1949)のアルバムを紹介します。トゥーリナはスコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディに学び、またピアノをモーリツ・モシュコフスキに学んだとのこと。マヌエル・デ・ファリャ(1876〜1946)とは親友だったということです。最終的には、フランコ政権を嫌ってアルゼンチンへ亡命したファリャと異なり、トゥーリナは非政治的な立場を取って、スペインに残っていますが。

今回紹介するCDは全てスイスの Claves、クラーベスというレーベルの録音です。1968年の創立とのことで、長い歴史を持つレーベルですね。

www.claves.ch

ホアキン・トゥーリナは管弦楽曲から声楽曲まで幅広く作品を残しているようです。今回紹介する四枚は、室内楽二枚、ピアノ曲一枚、テノール独唱の歌曲一枚です。

さきほどファリャと親友だったと書きましたが、作風はファリャほどにスペインの味が強烈に匂うというわけでもないようです。この時期のスペインの作曲家達がフランスはパリに留学するのはデフォだったので、そういう方の影響は明らかですね。

トゥーリナの室内楽曲 

このアルバムには、"Serenata for String Quartet, Op. 87" "String Quartet, Op. 4 "De La Guitarra" "Las Musas de Andalucía, Op. 93" の四曲が収録されています。

"Las Musas de Andalucía, Op. 93" はピアノと、弦楽四重奏団のメンバー、ソプラノという編成です。といっても全員が同時に弾くことはなく、曲によって組み合わせが違います。試聴リンクの三つめ、「アンダルシアのムーサたち」の第五曲「メルポメネー、『悲劇』を司るムーサ」はソプラノとピアノの組み合わせです。

Serenata for String Quartet, Op. 87

Serenata for String Quartet, Op. 87

  • Quartet Sine Nomine
  • クラシック
  • ¥150

 

String Quartet, Op. 4

String Quartet, Op. 4 "De La Guitarra": I. Prélude: Andantino

  • Quartet Sine Nomine
  • クラシック
  • ¥150

 

このアルバムには、"Piano Quartet, Op. 67" "Piano Quintet, Op. 1" "Piano Sextet for Viola Solo, Piano & String Quartet, Op. 7" の三曲が収録されています。

"Piano Sextet for Viola Solo, Piano & String Quartet, Op. 7" は良く分らない編成ですね?これだとヴィオラをもう一人呼んでこないといけないじゃないか…聴いてみると、ヴィオラにはそこそこ良い出番が与えられていますが、ヴィオラ奏者が二人いるのか?分りませんねぇ…

Piano Quartet, Op. 67: I. Lento

Piano Quartet, Op. 67: I. Lento

  • Menuhin Festival Piano Quartet
  • クラシック
  • ¥150

 

Piano Quintet, Op. 1: II. Animé

Piano Quintet, Op. 1: II. Animé

  • Menuhin Festival Piano Quartet
  • クラシック
  • ¥150

 

Piano Sextet for Viola Solo, Piano & String Quartet, Op. 7 -

Piano Sextet for Viola Solo, Piano & String Quartet, Op. 7 - "Scène Andalouse": I. Crépuscule du soir

  • Menuhin Festival Piano Quartet
  • クラシック
  • ¥150

 トゥーリナのピアノ曲

このアルバムには "Sevilla, Suite pittoresque, Op. 2" "Danzas Fantásticas, Op. 22" "Sanlúcar de Barrameda, Sonata pintoresca, Op. 24" "Desde Mi Terraza, Estampas, Op. 104" の四曲を収録しています。作品番号を見ると、初期から晩年まで、満遍なく収録しているようです。

ナクソスレーベルから出ている、Jordi Masó によるトゥーリナのピアノ曲は三枚もあるので、今回買ったアルバムに収録されているのはほんの一部ということですね。どの曲も、あからさまにあるいは仄かにスペインの薫りがしますね。ファリャや、遡ってグラナドスアルベニスにも負けない強い印象を受けました。

Sevilla, Suite pittoresque, Op. 2: I. Sous les orangers

Sevilla, Suite pittoresque, Op. 2: I. Sous les orangers

  • Ricardo Requejo
  • クラシック
  • ¥150

 

Danzas Fantásticas, Op. 22: I. Exaltación

Danzas Fantásticas, Op. 22: I. Exaltación

  • Ricardo Requejo
  • クラシック
  • ¥150

 

Desde Mi Terraza, Estampas, Op. 104: I. A la Sombra del Mucharabieh

Desde Mi Terraza, Estampas, Op. 104: I. A la Sombra del Mucharabieh

  • Ricardo Requejo
  • クラシック
  • ¥150

トゥーリナの歌曲

このアルバムには、"Poema en forma de canciones, Op. 19" "Tres Arias, Op. 26" "Tres Sonetos, Op. 54" "Tríptico, Op. 45" "Saeta en forma de Salve a la Virgen de la Esperanza, Op. 60" "Tres Poemas, Op. 81" "Homenaje a Lope de Vega, Op. 90" の七曲を収録しています。

ロペ・デ・ベガを讃えて」のロペ・デ・ベガというのは、スペイン最高の劇作家とのことです。

他の、アルベニスグラナドスやファリャの歌曲と比較して、スペイン風味はやや薄目、そのかわりにに古典的な作曲技法の高さを感じます。というか、他の人たちは歌曲になると、先祖返りしたみたいにギラギラしすぎ。

Tres Poemas, Op. 81: I. Olas gigantes

Tres Poemas, Op. 81: I. Olas gigantes

  • Manuel Cid & Ricardo Requejo
  • クラシック
  • ¥150

 

Homenaje a Lope de Vega, Op. 90: I. Cuando tan hermosa os miro

Homenaje a Lope de Vega, Op. 90: I. Cuando tan hermosa os miro

  • Manuel Cid & Ricardo Requejo
  • クラシック
  • ¥150

おまけ

Clavesレーベルのホアキン・トゥーリナのシリーズは全部で六枚あって、その内四枚は今回購入したものです。これ以外に管弦楽曲のシリーズが二枚あります。これは以前に購入して放置していたものです。それも紹介しておきます。

…ファリャと並べて聴くと、管弦楽の技法も楽想の豊かさもファリャに劣らないと思います。ちょっとパンチが足らないかな、ちょっと控え目かな、ちょっとあざとさが足らないかな、とは思います… 

Danzas Gitanas, Op. 55: I. Zambra. Adagio - Allegretto quasi andantino

Danzas Gitanas, Op. 55: I. Zambra. Adagio - Allegretto quasi andantino

  • Orquesta Ciudad De Granada & Juan de Udaeta
  • クラシック
  • ¥150

 

Rapsodia Sinfónica, Op. 66: Andante - Allegro vivo

Rapsodia Sinfónica, Op. 66: Andante - Allegro vivo

  • Ricardo Requejo, Orquesta Ciudad De Granada & Juan de Udaeta
  • クラシック

  

Navidad, Op. 16: I. Primer Cuadro

Navidad, Op. 16: I. Primer Cuadro

  • Orquesta Ciudad De Granada & Juan de Udaeta
  • クラシック

 

Danzas Fantásticas, Op. 22: I. Exaltación

Danzas Fantásticas, Op. 22: I. Exaltación

  • Orquesta Ciudad De Granada & Juan de Udaeta
  • クラシック
  • ¥150

 まとめ

トゥーリナが他の先輩作曲家 と比較して何が劣っているとかはまったく無いと思います。微妙にキャッチーさが足らないとかそんな程度で。でも、続けて聴いていったとき、何だろう、うーん…

中島敦の「山月記」に、己の詩業が世に認められず、果ては虎になってしまった詩人の話しがでてきますが、トゥーリナの作曲も彼の詩作と同様に、何か微妙な点において不足があるのでしょうか。

Youtube管弦楽曲の "Danzas Gitanas, Op. 55" 「ジプシー舞曲集」、ピアノ曲の "Sevilla Op.2" があったので、リンクを貼っておきます。みなさんは、どんな風に感じましたか?

www.youtube.com

 

www.youtube.com