かっこいいジャズ・ヴィオラ ”Duke Ellington's Jazz Violin Sessions”
Duke Ellington's Jazz Violin Sessions
デューク・エリントン率いる小編成のコンボによる演奏。”Duke Ellington's Jazz Violin Sessions” ってなっていてアルバムタイトルにはヴィオラの文字は無いけれど、ソロは Ray Nance とステファン・グラッペリのヴァイオリン、 Svend Asmussen のヴィオラが入る。珍しいジャズ・ヴィオラのソロがフィーチャーされている、ヴィオラ奏者的にとても良い録音。自分は正直、このアルバムくらいでしかジャズ・ヴィオラというのは聴いたことがないです。
- アーティスト: Duke Ellington
- 出版社/メーカー: Wounded Bird Records
- 発売日: 2004/10/12
- メディア: CD
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どちらの試聴リンクも、ちょうどヴィオラが弾いているところを聴くことができるっぽくて嬉しい。高い音のほうではヴァイオリンと区別が付きにくいけれど、ヴィオラのC線(一番低いほうの弦)を弾くときのだぶっとした音で分ると思う。
ヴァイオリンと並んでヴィオラのソロにはたっぷり時間が割り振られているので、両者を簡単に比較することができて「おー、別の楽器なんや、おっきなヴァイオリンと違うんや」と実感できることうけあい。
ジャズにおいても、ヴィオラはかっこいい
言いたいことは、見出しの通りなんだけどでも、少しだけ但し書きが必要だ。ヴァイオリンだけより、聴いたことはないけれど多分ヴィオラだけより、”Duke Ellington's Jazz Violin Sessions” におけるヴィオラのソロは輝いていると思う。これは室内楽のヴィオラパートがカッコイイと感じるのと似ている。
ヴィオラ一人だとキツいというか特徴が見えないというか冴えんというか地味というか。ヴァイオリンと比べて音も通らないし。でもヴァイオリンと対比することによって、ヴィオラの音色の特徴が見えてくるんだ。
例えばモーツァルトの弦楽五重奏曲でのファースト・ヴィオラのパートってかっこいいですやん?練習の合間にファースト・ヴァイオリンの人が「ちょっとヴィオラを弾かせて」って言ってくるんですよ。これってヴィオラが魅力的ってことですよねそうですよね?てゆーか、一人の時はもんもんと「おれはおっきな重い鈍い遅いヴァイオリンとは違う。我は我である」と思っているんだ…