マリア・ジョアン・ピレシュのモーツァルト「ピアノ・ソナタ全集」
Maria João Pires、マリア・ジョアン・ピレシュ(1944〜)はポルトガル出身のピアニスト。以前は「マリア・ジョアオ・ピリス」って表記だったけど、最近は「マリア・ジョアン・ピレシュ」になってきているそうです。
これはピレシュの演奏するモーツァルトのピアノソナタ、デンオンレーベルから出ている1974年の旧全集のほうです。ちなみに、グラモフォンレーベルから出ている新全集のほうは持っていない。
モーツァルト生誕250年記念BOX モーツァルト:ピアノソナタ全集
- アーティスト: ピリス(マリア・ジョアオ),モーツァルト
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2006/03/02
- メディア: CD
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いっとき、モーツァルトのピアノソナタばかり買っていたときがあって、その時は「最近、モーツァルトのピアノソナタばかり買っている…自分もしかして、もうすぐ死んでしまうん?」 とか考えてた。モーツァルトとはそうしたものである。というのはさておき。
ピレシュのモーツァルト、ピアノソナタの演奏は固めで細めで尖っている、わりとハードに圧力をプレッシャーをかけてくる、速いパッセージで発狂するというかカーッとするというか目が釣り上がっている感じ、SAN値じゃなかった幸福度が低い感じ、というのは話しを盛りすぎかもしれないがリラックスしている感は絶対に無い。没入する、沈潜する、集中する。
…書いていて、見た目にひっぱられているのを感じる気もするような気もする。録音のせいもあると思う。ピアノは近くから聞こえる訳でもないのだけれど残響がほとんど入ってなくて、凄いぼっち感がある。音色に艶がない…っていうのは違うな。艶消しというのが正しい。わざとやってるっぽいし。
この人の他の演奏にはそんな興味が無いんだけど、このアルバムに限っては、割と好き。
追記
モーツァルトを弾くマリア・ジョアン・ピレシュの動画があったので、リンクを貼っておきます。ただし、ここで紹介した1974年の録音から遠く30年も隔たった2003年の動画です。ピエール・ブーレーズ指揮です。
…おっ、ピアノはヤマハのものを使用していますね。この頃、マリア・ジョアン・ピレシュは録音でヤマハのピアノを使っていました。今、2016年はどうか知りませんが。
ちなみにヤマハのピアノは主に欧州で「個体差が無く非常に安定している」「音が中立的である」等の理由で、一部で使用されているそうです。音が中立的って何だろう?個性的じゃ無いって言ってる?