How My Heart Sings

ななほし、やほし、こころほし。

アリシア・デ・ラローチャのモーツァルト「ピアノ・ソナタ全集」

Alicia de Larrocha、アリシア・デ・ラローチャ(1923〜2009)はスペイン出身の大ピアニスト。手は小さいが大ピアニスト。Wikipediaには八度しか届かなかったと書いてある。アリシア・デ・ラローチャ - Wikipedia

えっ、八度ってオクターブってこと?自分はピアノでオクターブ掴めないですけど、でも自分は特別、指が短いほうなので。どうやってラフマニノフとか弾いていたんだろうこの人…

モーツァルト : ピアノ・ソナタ第16番、第17番

モーツァルト : ピアノ・ソナタ第16番、第17番

 

アリシア・デ・ラローチャモーツァルトピアノソナタは、二十一世紀に入って長らく廃盤になっていたのだけれど、最近再発売されました。こういうのを長い間廃盤にしておく BMG は、そりゃダメになるよね。iTunes Store 等にも、最近になるまでほとんど出してこなかったし。ラローチャのこの録音は未だに出してこないというか、モーツァルトの協奏曲集とか他にもたくさん出していないのがある。商売する気があるのか BMG は。

全集はジャケットが汎用のつまらんやつなので、初期ジャケットのこっちを紹介することにする。全集で5枚になるんだけれど、これも含めてどれも笑顔がかわいいおばあちゃんっぽい感じです。でも、レッスンでは生徒がマジで泣くほど怖かったそうですけどね。

ピアノはニューヨーク・スタインウェイを使用。録音のせいか楽器のせいか分らないけれど、音色はリッチでゴージャスで少々慎みが無いかも。ラローチャの他の録音ではこんな音はしていなかったと思うので…勝手に楽器のせいにしてしまおう。

自分は、ラローチャの強みはタッチや音色の引き出しの多さだと思っていて、この人の録音はどれも、聴いていると本当に色々な音が、ちゃんとコントロールされた状態で飛び出してくるんだ。モーツァルトの演奏だからといって、全部コロコロと綺麗に揃えられた音で弾くわけじゃない。

ラローチャモーツァルトは、おじいちゃんおばあちゃんが幸せそうに弾くモーツァルトじゃないよ。温和でもないし可愛らしくもないよ。

追記

iTunes Store

最初に記事を書いたのが2016年3月23日なんだけど、5月1日現在、iTunes Storeラローチャの演奏するモーツァルトピアノソナタ全集」が購入できますね。…あるぇー?

…まあ、最初から自分の検索が上手くなかったのか、この一ヶ月ほどの間に置かれたのか分りませんが、簡単に入手できるようになって良かったです。汎用のジャケット絵でなきゃ、もっと良かったけどね。てゆーかこれ、ちょっと若い時の写真過ぎないか。

 

ラローチャが弾くモーツァルトの「ピアノ協奏曲集」も、iTunes Store にありました。全集にはなっていませんが、主要な曲は録音されているので問題無いでしょう。こちらは "Sir Colin Davis The Complete RCA Legacy" のほうに入っています。ラローチャコリン・デイヴィスとどっちが格上かは、まあ個人的見解ですし。

では試聴リンクを貼って…どの曲も何で第一楽章が出てこないんだろう?と思ったら、どれも全曲が入っていませんね痴ね。本当に酷い。第一楽章を抜く意味が何かあるのか。繰り返しになるけれど、商売する気があるのかBMGよ。

Piano Concerto No. 20 in D Minor, K. 466: II. Romanze

Piano Concerto No. 20 in D Minor, K. 466: II. Romanze

Piano Concerto No. 20 in D Minor, K. 466: III. Allegro assai

Piano Concerto No. 20 in D Minor, K. 466: III. Allegro assai

Youtubeで  

Youtubeラローチャモーツァルト、ピアノ協奏曲というのがいくつかあったので、リンクを貼っておきます。一つめは2006年のコンサートの模様、ピアノ協奏曲第25番の第3楽章。二つめは時期が分りませんが、眼鏡とかしていないし一つめより古いようです。ピアノ協奏曲第27番の第3楽章です。

どちらも手の小さいこと、腕の筋肉?が凄いこと、タッチが考え抜かれていることが分る動画だと思います。

www.youtube.com

 

www.youtube.com