How My Heart Sings

ななほし、やほし、こころほし。

コントラバスの独奏、ってどんなものかしら

自分ちの小さなスピーカーで聴いていると、ちょと自信が持てないのだ。今、ソロパートを演奏しているのがコントラバスなのか、それとも風邪をひいて、鼻声かつガラガラ声かつ口の中が渇いているために音程が定まらなくてかつお腹に力が入らなくて大きな声を出せない状態のチェロなのか。

 ヨハン・バプティスト・ヴァンハル

Vaňhal:  Concerto in D Major - Elgar: Concerto in E Minor, Op. 85

Vaňhal: Concerto in D Major - Elgar: Concerto in E Minor, Op. 85

  • Dvořák Chamber Orchestra, Czech Radio Symphony Orchestra, Petr Altrichter, Josef Hrnčíř, Jiří Hudec & Jiri Hosek
  • オーケストラ
  • ¥1200

 

Concerto in D Major for Double Bass and Orchestra: I. Allegro moderato

Concerto in D Major for Double Bass and Orchestra: I. Allegro moderato

  • Jiří Hudec, Dvořák Chamber Orchestra & Petr Altrichter
  • オーケストラ
  • ¥150

 

これはJohann Baptist Vanhal、ヨハン・バプティスト・ヴァンハルのコントラバス協奏曲です。ヴァンハルはヨーゼフ・ハイドンより七才年下、当時の売れっ子作曲家です。

…ちゃんとコントラバス協奏曲を買ったはずなのに、どうにもチェロが鳴っている気がする。最低音に近い辺りなら確かにコントラバスだなと思えるのだけれど、高音域だと肌理の荒い角が少しピシっとしていない豆腐みたいなチェロのようにも聴こえてしまう。うちのちゃちなスピーカーでは、楽器の大きさに見合う空気感みたいなのが伝わってこない感じ。

コントラバスについて勉強してみると独奏時には、通常 G・D・A・E となるチューニングを長二度(全音)上げて A・E・H・Fis とするソロ・チューニングというスコルダトゥーラ(特殊調弦)を行うそうだ!さらにソロ用に細めの弦を使うこともあるそうだ!!びっくりだ。勉強になった。この演奏がそうか分らないですけど。時代的にはもっと後の方法なので、違うような。

 ジョヴァンニ・ボッテジー

Operatic Paraphrases for Double Bass and Orchestra

Operatic Paraphrases for Double Bass and Orchestra

  • Gergely Járdányi
  • クラシック
  • ¥1500

 

"Nel cor più non mi sento" (Paisiello)

  • Gergely Járdányi
  • クラシック
  • ¥150

 

コントラバスパガニーニ」の異名を持ちソロチューニングを始めたというGiovanni Bottesini、ジョヴァンニ・ボッテジーニの曲を聴いてみた。…音の鳴りの良さ通りの良さ、輝かしさ、これは全然別物だ。ほぼ風邪が直ったチェロみたいだ。チェロとコントラバスの中間みたいだ。それに、ヴァンハルの曲が作曲された当時はまだ無いソロチューニングを用いて録音などしないだろうし、とすると最初のアルバムはちゃんとコントラバスだったのだなぁ。

 ドメニコ・ドラゴネッティ

Dragonetti: Double Bass Concerto & Works for Double Bass

Dragonetti: Double Bass Concerto & Works for Double Bass

  • Padova e del Veneto Orchestra, Ubaldo Fioravanti & Claudio Martignon
  • クラシック
  • ¥1500

 

Double Bass Concerto In G Major, D. 290: I. Adagio

Double Bass Concerto In G Major, D. 290: I. Adagio

  • Padova e del Veneto Orchestra, Ubaldo Fioravanti & Claudio Martignon
  • クラシック
  • ¥150

 

コントラバスについて勉強していく内に、Domenico Dragonetti、ドメニコ・ドラゴネッティという人の曲を聴いた。ソロパートはコントラバスの豊かな響きを生かした歌とチェロに劣らない運動能力で、とても魅力的。Wikipediaに、ちょうど同時代を生きたベートーヴェンとドラゴネッティの幸せな出会いについて面白い逸話が載っている。ベートーヴェンの顔が頭に浮ぶので、必読。

ドメニコ・ドラゴネッティ - Wikipedia