ヨゼフ・スークのベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ」
スーク・トリオの面々が弾くベートーヴェンについて書いてきたけれど、今回は最後の一人、ヨゼフ・スークの「ヴァイオリン・ソナタ全集」です。昔から名盤の誉れ高い録音ですね。
スーク・トリオのヤン・パネンカとの組み合わせ。録音がちょっと古くてもかまわないなら、これで決りで良いと思う。音が微妙に埃っぽいけど、すぐ慣れて気にならなくなる。中庸で穏健で、冒険は少ないかも知れないけれど、誠実だしね。真面目に真面目を重ねているので、ちょっと堅物っぽいのは、そうかも。
ただしiTunes Storeにあるいくつかの同一原盤のやつは、ソナタ第1番の冒頭にバチッって大きなノイズが入っているのがあるので、アマゾンでCDを買うのが安全だと思う。
ちなみに、もっと録音が古くてもかまわないなら、アルテュール・グリュミオーとクララ・ハスキルの全集というのもあり。こちらは、美音だけど少しだけだらしないと言えなくもないグリュミオーと真面目なハスキルの組み合わせで、それがかえって良い結果を生んでいると思う。