ルドルフ・ゼルキンと小澤征爾のベートーヴェン「ピアノ協奏曲全集」
テラークレーベルに録音された、ルドルフ・ゼルキン/小澤征爾/ボストン交響楽団の組み合わせによる、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集です。
iTunes Storeだと全集がPartial Albumになっていて、おまけに曲が全部置いていない。全曲は「ピアノ協奏曲第3番」と「ピアノ協奏曲第5番」しか購入できないので、仕方なくアマゾンでCDを購入しました。
悪く評価してみる
…奏者のイメージ的に、もっと剛直な演奏なのかと勝手に思っていたのだけれど、そんなことはなく温和、柔弱な感じ。何だろう、抑制しているというより、もう力強くは弾けないみたいにちょっと寂し気に聴こえちゃう。ちからが入って欲しいところでもふわっと弾かれてしまうので、不満が募る。
小澤征爾の伴奏は借りてきた猫状態で、もう少しがんばりましょう的な。綺麗なんだけどな。ひたすら伴奏、ひたすらゼルキンのバックアップ、ひたすらゼルキンの独奏を邪魔しないように邪魔しないように…って感じで消極的。
良く評価してみる
身体が弱っているとき、心が沈んでいるときには、ルドルフ・ゼルキンの優しさが沁みます。ゼルキン晩年の靜かな境地を受け取りましたよ。
バックの小澤征爾も、けっしてでしゃばらず、且つしっかりと支えていて好印象です。
どちらが正しい評価なのか
いや、受け手のその時の都合なので、どちらも正しいとしか…
雑誌の批評とか、どうしているんでしょうかね?ある程度の期間を開けて、何回か聴いて平均を取るんでしょうか。一時に何回も聴いたら飽きてきて、評価が下ってしまうだろうし。